Z-MUSIC MML チュートリアル 中級篇 その2

[チュートリアル目次]

[Lesson 15: エクスクルーシブメッセージ]

Lesson 16: モジュレーション

モジュレーションとかビブラートとか呼ばれているこの効果。 言葉で書くと「発音している音の周波数を震わせる効果」なんですが、 実際の音を聞くのが手っ取り早いと思います。

(音そのものはそのうち用意します。ちょっと待ってね。ごめん。)

音的には「うにょうにょうにょ・・」って感じですかね。 あぁ、やっぱ音がないと説明に困る・・・。

[volume 127][velocity 127][program 80] @h48 @m100 c2 d2 e2

こうすると、cの音を発音開始し、 48tick後以降に強さ100のモジュレーションをかける、という意味になります。 ここでは2分音符を鳴らすように指定していますので、

発音→48tick待ってモジュレーションがかかり始める→さらに49tick後に消音、

となります。 (四分音符は48tickだから、 二分音符だと合計96tick)

そして、dの発音開始時にモジュレーションが0になり(つまり音が揺らがなくなり)、 48tick後以降に強さ100のモジュレーションがかかります。 eについても同様です。

まとめると、@hでモジュレーションをかけるまでの待ち時間を指定し、 @Mでモジュレーションのかかる激しさ(*)を指定します。

(*) 数値を大きくするにつれ、振幅は変わらず、波長が短くなりますから、 深さと言うよりは、激しさ、かと。

カラオケなんかと同じで、 とりあえずボーカルパートやギターパートなんかにビブラートをかけておくといい感じです。 逆に、ベースやドラムにかけると非常に違和感があるので注意。

Lesson 17: フェードイン・フェードアウト

みなさんご存じだとは思いますが、一応説明しますと、 フェードインというのはボリュームを小さく絞った状態から演奏を始めて、徐々にボリュームを大きくしていく効果のことで、 フェードアウトは逆にボリュームいっぱいの状態から演奏につれて徐々にボリュームを小さく絞っていく効果のことです。 前者は曲の出だしに、後者は曲のラストなんかでよく使われますね。

[volume 110][velocity 127][program 80] @h48 @m100 \-25 |:4 cdefgab < c :|

このように、フェードイン・フェードアウトは MML \で指定できます。 \ の後に負の数値(ここでは-25)を指定すると、フェードインとなります。 ボリューム0から始まって、徐々にボリュームを大きくしていき、 ボリュームが110になったところで大きくなるのが終わります。

[volume 110][velocity 127][program 80] @h48 @m100 \25 |:4 cdefgab < c :|

逆に、\ の後に正の数値(ここでは25)を指定すると、フェードアウトとなります。 ボリューム110から始まって、徐々にボリュームを小さくしていき、 最終的にボリュームは0になります。

フェードイン・フェードアウトのどちらも、 指定する数値の絶対値を大きくすればするほど、 ボリュームの増減するスピードが速くなります。

Lesson 18: タイとスラー

まず、タイスラーについて、 簡単に小学校の音楽の時間のおさらいから。

  • こんな風に、同じ高さの音階を弧線でつないで、音の長さをプラスする (この例では、全音符2個分の長さにする)のがタイ。
tie

一方で、違う高さの音階を弧線でつないで、 音と音の間を途切れさせず滑らかに演奏させるのがスラー。 レガートと表現することもあります。

で、MML上ではどちらも区別はなく、 & (アンド記号)を使うことでタイやスラーを記述できます。

[volume 110][velocity 127][program 80] q8 @j1 c&c / タイの例 c&d / スラーの例

MMLのQは、 Lesson7でやったように「歯切れ良さ」を指定するものです。 ここでは音を「繋げる」わけですから、最大の長さとなる8を指定しています。

# もっと長くすることもできますがここでは略

@Jなる見慣れぬMMLがありますが、 これはとりあえず「スラー処理を行うためには、事前に必ず指定しておく必要がある」 と覚えておいてください。これがないと、 cdが別々に発音され、滑らかにつながりません。

なお、スラーが「滑らかにつながる」と言っても、 Lesson11でやったポルタメントのように 「うにょ~ん」と徐々に音程が変わるわけではありません。 いきなり「スパッと」切り替わります。上手に使い分けてください。

# この辺は、そのうち実際の音を説明に取り込むつもり。

[参考: SC-88Proなどの「レガート機能」を持つ音源でスラーを使うには

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slur