Z-MUSIC MML チュートリアル 初級編その2

[チュートリアル目次]

[Lesson 1: ドレミファソラシ、を鳴らす]

Lesson 2: ドレミファソラシド

Lesson 1では、 MIDI周りの設定が正しいことの確認がてら、「ドレミファソラシ」を鳴らしてみました。

でも、「ドレミファソラシ」ときたら、 もう一音次の「ド」も鳴らしてみたくなるのが人情というものです。 Lesson 2は、これで行ってみましょう。

なお、ここからはいちいちZEDITの使い方を説明しませんが、大丈夫ですよね? ZEDITでテキストを編集して、[コンパイル(F5)]、[演奏(F1)]です。

それでは、ZEDITに以下のテキストを入力してください。 Lesson 1で入力したものの最後に、 ちょっと <c を追加するだけですから、簡単ですね。

[volume 127] [velocity 127] cdefgab<c

< は非常に大事です。これがないと、 ♪ドレミファソラシ、ときて、 最後の「ド」が低い音(最初の「ド」と同じ音)になってしまいます。

種明かしをすると、< は、 音の高さを一つ高くします(オクターブを1つ上げる)。

察しのいい方はもう分かっているかもしれませんが、 反対に「音の高さを一つ低くする(オクターブを一つ下げる)」のは > です。 ですから、

cdefgab<c

の代わりに

<c>bagfedc

とすると、♪ドシラソファミレド、になります。

[リファレンスマニュアルで、オクターブを上下させるMMLをチェックする]

[普通オクターブをあげるのは > じゃないの? な方へ]

Lesson 3: 音符の長さを変えてみる

これも実はMMLの紹介のところで簡単に説明しちゃっているんですが、音符の長さを指定するためには、音階の文字の隣に数字をつけます。

c4

だと、ドの四分音符ですし、

d8

だとレの八分音符です。

[volume 127] [velocity 127] c4c8d8 e8e8g4 e8e8d8d8 c1

だと、「♪大きな栗のー 木の下でー」ですね。

(注意: スペースはあってもなくても構いません。 ここでは、見やすくなるようなスペースの入れ方をしています。)

以下ちょっとややこしい話になります。今ここで覚える必要はありませんが、 Lesson 3のここに書いてあるということだけは心に留めておいてください。

  1. 付点がついた音符はどうするの?
    1. 音楽の時間そういえば習いましたね。付点四分音符とか。 答は簡単、付点よろしく「点(.)」をつけます。
      1. c4.
    2. だと「ドの付点四分音符」になります。 このとき、音の長さは「四分音符の長さ」+「四分音符の半分の長さ = 八分音符の長さ」になります。
      1. c4..
    3. だと、「ドの付点付点四分音符」でしたっけ? になります。 このとき、音の長さは「四分音符の長さ」+「四分音符の半分の長さ = 八分音符の長さ」 + 「四分音符の半分の半分の長さ = 16分音符の長さ」になります。
  2. 連符はどうするの?
    1. あぁ、「3連符」とか、あったねぇ・・・。答えは、{...}で括る、です。
      1. {cde}4
    2. で、「四分音符を、ドとレとミで3連符にしたもの」になります。 つまり、一音あたり4/3分音符分の長さ、になります。
      1. {cdefga}4
    3. とかだと、6連符になります。

[リファレンスマニュアルで、音の長さの調節法をチェックする]

[リファレンスマニュアルで、連符の入力法をチェックする]

Lesson 4: 休符を入れてみる / デフォルト音長を指定する

休符は r を使います。休符の長さの指定は、 音符の長さの指定方法と同じです。

c4d4e4r4 c4d4e4r4 g4e4d4c4 d4e4d4r4

で、「♪咲いた、咲いた、チューリップの花が」になります。 簡単ですね。

これだけではあまりに簡単すぎますので、もう一つネタを盛り込むことにしましょう。

先のチューリップですが、音符も休符もよく見ると「全部四分音符」ですよね。 それが分かっていて、 いちいち"4"という数字を毎回指定するのはちょっと面倒です。

パソコンの世界では一般的に 「デフォルト」なる概念があって (パソコン以外の世界ではこの単語が全然通じないんだ、ホント^^;)、 何も指定しない場合に使われる値というのをあらかじめ指定しておける場合がほとんどです。

Z-MUSICでもご多分に漏れず、L というMMLで、 「音の長さを省略した際に用いる音の長さ」を事前に指定しておけます。 ですから、先のチューリップは

L4 cder cder gedc dedr

という風に、すっきりさせることができます。 (蛇足ながら、L は大文字小文字どちらでもOKです)

ちなみに、LというMMLは、 Z-MUSICに限らずほとんどのMML処理系で「デフォルトの音の長さを指定」という、 Z-MUSICでの意味合いと同じ意味合いを持ちます。 つまり、方言の影響が少ないMMLの一つと言えます。

以上、Lesson 4、おしまい(^^;。

[リファレンスマニュアルで、休符の入力法をチェックする]

[リファレンスマニュアルで、デフォルト音長の設定法をチェックする]

Lesson 5: 音色を変えてみる

いい加減、今の音色(多分ピアノ)には飽きてきたと思いますので、 別の音色に変えてみましょう。

[program 1] L4 cder cder gedc dedr

で、今までと同じ「ピアノ版チューリップ」です。 [program 1]というのは、「音色番号1の音色を使う」という意味です。 音色番号と音色の関係は、MIDI楽器のマニュアルを見てください (この辺、ソフトMIDIだと紙の資料がついてなくって使いづらいんですよね・・・)。

で、[program 1]の、番号のところを色々と変えてみましょう。 1~127の数値が指定できます。

例えば、[program 17]にすると、 オルガンの音になりますし、 [program 31]にすると、ギターの音になります。 [program 49]にすると、ストリングスの音・・・。 といった具合に、色々遊んでみてください。

[リファレンスマニュアルで、音色の変更法をチェックする]

Lesson 6: 和音を鳴らす

そろそろ単音を鳴らすのも飽きたと思いますので、和音を鳴らしてみましょう。 和音のサンプルといえば、これがお約束でしょうね(^_^;

[volume 127] [velocity 127] [program 1] 'ceg<c1' '>b<dfgb1' 'ceg<c1'

実際に鳴らしてみましたか? 何となくお辞儀をしてみたくなるのは私だけではないはずです(^_^;

それでは説明です。 和音を鳴らすときには、 鳴らしたい音を'~'(シングルクォーテーション)でくくってあげます。

    • 最初の和音(コードC・・・あ、コードの知識がなくても大丈夫ですよ^^;)は、 cとeとgと<c (ド・ミ・ソ、と1オクターブ高いド)から成り立っています。
    • 2つ目の和音(コードG7)は>bと<dとfとgとb ((初期状態から1オクターブ低い)シと (さっき1オクターブ低くしたところから、1オクターブ高い=元の高さの)レとファとソとシ)から成り立っています。
    • 最後の和音は最初の和音と同じですね。

音の長さは、'~'の中にある音符の内のどれかにつけておけば大丈夫です。 ここではすべて、最後の音に1をつけているため、1分音符→全音符となります。

ついでですので、こういうことも・・・

[volume 127] [velocity 127] [program 1] 'ceg<c1' '>b<dfgb1' 'ceg<c1',8

一番最後の和音の最後に ,8 (コンマ8)をつけてみました。 これを演奏させてみると、 最後の和音だけが分散和音(アルペジオ)になったはずです。どれくらいずつズレて発音されるかは、ここの数字の大きさによります。 0の時にはズレは全くなく、1以上の時は大きくすればするほどズレが大きくなります。

[リファレンスマニュアルで、和音の入力法をチェックする]

[Lesson 7: 音の歯切れをよくする / 繰り返しを使う、に進む]

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