Z-MUSIC V2とV3の違い
Z-MUSIC Ver.2.0以前とZ-MUSIC Ver.3.0以降とでは機能拡張にともない、 以下の点において動作が異なります。以下、代表的なものを記載します。
- MIDIチャンネル数
- V2では標準の16chのみ対応していますが、 V3では「いわゆる32ch制御」に対応し、最大で64chの制御が可能です。
- 1trkあたりで使用可能なARCCの数
- V2では1個のみでしたが、V3では1trkあたり4つまで同時に使用可能です。 V3ではパンポットを振りながらエクスプレッションを制御するなんてことも 1trkでできるようになりました。
- モジュレーション・ARCCの機能拡張
- EVS (Enhanced Velocity Sequence), アゴーギク(Agogik)等の機能追加
- ベロシティーシーケンスやテンポに対し、 任意の波形が適用可能になりました。
- 絶対音長1
- 絶対音長1がV2以前ではOPMDRV.Xとの互換を保つために強制的に 「タイ/スラー」指定としていましたが、 汎用性を考えV3ではこれを取り止めました。
- step < gate な音長
- V2では step=gateに補正されますが、V3では和音と見なされます。
- フェードイン・フェードアウトのスピード
- MIDIパートに限定するなら、 V3のフェーダ速度はV2のそれの半分となっています。
- (X680x0のMIDIデバイス以外の)全デバイスのバランスを考え、 V3ではフェーダの速度が各デバイス毎に独立なものに変更されています。
- 波形メモリ
- V2は原波形固定(つまり、波形の拡大・縮小ができない))でしたが、 V3では振幅を与えることが出来るようになった関係で、 波形メモリを使用した曲では演奏した感じが異なる場合があります。
- ディレイ付き和音に オートベンドを掛けた場合の挙動
- 例えば
@b0,683'c1g',64
は、- V2:
@b0,227c*0&@w64 @b227,683g*128
- V3:
@b0,683c*0&@w64 @b0,683 g*128
- V2:
- となります。
- 例えば
Ver.2.0の演奏データであってもほとんどのものはそのまま演奏することが出来ます。 演奏上、差分としてネックになるのは上記にあげた内の最後3つですが、 実際に問題となることは少ないようです。