台湾インターンシップ報告書

2015年度の記事は大学ウェブにて掲載予定です。

2014台湾インターンシップ 筑波大学 社会・国際学群 社会学類2年

2014年9月1日から4日にかけて、辻先生のご計らいで同じく社会学類2年の冨沢さんと台湾にインターンシップに行ってきました。以下からは時系列にそって台湾インターンシップについて報告させていただきます。

1日目

初日は台湾までの移動に費やしました。海外は中学3年次の修学旅行で行ったオーストラリアぶりだったのでとても緊張しました。台湾では英語をそこそこ話せられれば大丈夫だろうとたかをくくっていましたが、実際は思ったよりも通じず、利用したタクシーでは行き先を示すのに大変苦労しました。台湾では主に中国語が話されており、私たちも漢字を用いた筆談で現地の人とコミュニケーションをとることが多かったです。また、宿泊したのは台湾の首都、台北に近い西門です。西門は日本で言う「渋谷」のような雰囲気で、若い人でとても賑わうきらびやかな街でした。

2日目

この日は私たちにとって最大のイベントであり、山場であった国立政治大学でのプレゼンが控えていました。私たちは前もって憲法に関連する議題をプレゼンするための準備をしてきましたが、「ただでさえ難しい法律用語を日本語でプレゼンして大丈夫なのか」と不安でしかありませんでした。しかし、私たちを出迎えてくださった謝如媛先生の流暢な日本語のおかげで、大学院生の方々とも意思疎通を図ることができ、無事にプレゼンを行うことができました。今回私たちのプレゼンを聞いて意見をくださった大学院生の方々は皆さん女性で、お昼ご飯をご一緒しながら英語、日本語を交えてさまざまな話をすることができました。

プレゼン終了後は、謝先生の旦那様で弁護士の劉倫仕さんの職場である、台湾国際専利法律事務所に向かいました。劉さんから貴重なお話をうかがったほか、筑波大のOBである果榮宇さんとお会いすることができ、筑波大学の話で盛り上がるなどとても楽しい時間を過ごすことができました。その後は台湾でも有名な映画「千と千尋の髪隠し」の舞台とされている九份に向かいました。電車が故障し、運休してしまうなどのトラブルに見舞われながらも、無事に九份に到着することができ、素敵な景色を満喫することができました。

3日目

この日は辻先生とご親睦の深い、熊誦梅裁判官が所属されている台湾智慧財産法院(知財裁判所)に向かいました。裁判所の方にも大変お世話になり、デパートに連れて行ってくださったり、有名店のタピオカをご馳走になりました。そして裁判所では台湾の裁判官の制服を着させていただいたり、台湾と日本の裁判制度の違いについて議論を交わすことができました。

4日目の朝方台湾を出発し、日本に到着しました。以上のような行程を経て台湾インターンシップの全日程が終了しましたが、私にとって得るところの多いインターンでした。このような機会を与えてくださった関係者の方々、ならびに辻先生には深く感謝いたします。

台湾インターンシップ報告 社会・国際学群社会学類2年

私たちは、9月1日から9月4日までの4日間、憲法演習Ⅳの企画として台湾台北市に訪問しました。現地では、国立政治大学や弁護士事務所、知財裁判所に伺い、学生や教授の前でプレゼンテーションを行ったり、弁護士や裁判官の方々と対談したりして、とても有意義な4日間を過ごすことができました。

国立政治大学では、大学院生数名や教授の前で、プレゼンテーションを日本語で行い、教授や大学院生との質疑応答を通じて意見交換をしました。私は、日本国憲法31条、適正手続の保障について、主要な論点や判例を取り上げて説明しました。なかなか思うように発表が進められなかったことや、国立政治大学の学生の意識の高さに圧倒されたことから、学生として、自分自身の未熟さを痛感しました。プレゼンテーションの後は、国立政治大学の学食で会食しました。

弁護士事務所では、弁護士の方と対談し、主に弁護士事務所の運営の仕方や私たちに関心のある分野についてお話を伺いました。その弁護士事務所は、当事者の国籍や訴訟の内容などに応じて専門のスタッフや弁護士が対応する分業制をとるなど、とても効率的な運営方式をとっているようです。また、東日本大震災で情報が錯綜したという経験から得られる情報公開の在り方についてのお話が私の印象に残っています。

知財裁判所では、裁判官2名や通訳の方と対談しました。台湾の知財裁判所は、近年、知的財産権の重要性が高まる中で、知財訴訟についての専門性や迅速性が要請されたことを機に設置された比較的新しい裁判所です。知財訴訟は国際的な紛争になることが多いため、グローバル化が進む現代では、ますます国際的な知財訴訟の増加が予想されるであろうという話を聴いて、私は、知財裁判所の役割が今後、一層高まるのではないかと感じました。対談の際には、実際の裁判官の法服を見せていただきました。日本の黒い法服と異なり、台湾の法服は青色で、その色は公平・中立を表しているようです。また、対談の後には実際の裁判を想定した演習の様子を見学しました。

4日間のインターンシップを通じて、台湾で法曹として活躍する方々とお話ししたことや、現地の学生のレベルの高さを目の当たりにしたことで刺激を受け、さらに、専門分野である法学の知識や理解を深めたいと感じました。また、活気あふれる台湾の雰囲気に触れる中で、より広い世界に目を向けて自らの知見を広めたいとも思いました。今回のインターンシップでの経験を糧に、より一層勉学に励み、より積極的に様々な活動に参加していきたいと思います。