平成国際大学公開討論会 学生報告

2014 平成国際大学公開討論会 学生 K.Y

1. 討論会の概要

討論会のテーマは、『いま、集団的自衛権と』憲法9条を考える』で、第一部「自衛隊は違憲か合憲か」、第二部「集団的自衛権の行使容認は憲法上許されるか」、第三部「総括討論-憲法9条の改正を含めて」に分けて議論した。

第一部では、違憲側と合憲側に分かれて議論を行った。違憲側からは自衛権の行使は9条の「国家の発動たる戦争」や「国際紛争」に含まれるため、自衛隊は9条第二項「戦力」に該当するため違憲である、というのが主な主張だった。合憲側は、9条は自衛戦争までは否定しておらず、よって第二項の「戦力」にも当たらないという主張だった。

第二部では、自衛隊が存在すると仮定したうえで、違憲側と合憲側に分かれて議論した。違憲側は、9条は一切変わっていないのに解釈は拡大を続けており、集団的自衛権の行使容認は解釈の枠を超えているため違憲であるとした。合憲側は、そもそも憲法9条は集団的自衛権を否定していないのに、歴代内閣が範囲を狭めて解釈し続けていただけであり、合憲であるというものがあった。

第三部では、違憲側も合憲側もほとんど改憲派で、もはや解釈の範囲が広がりすぎているので、自衛隊も集団的自衛権も認める条文にすべきという意見や、自衛隊や集団的自衛権に反対ならそのことをもっとわかるように改めるべきなど、いずれにせよ改憲すべきという意見が多数だった。改憲すべきでないではないという側も、今の憲法をより強化する形での改憲ならばしてもいいかもしれないとなった。

2. 感想

初めて討論会に参加したが、それぞれの方が自分の意見を示し、相手の意見を聞いたうえで反論していく形式がなされており、参加していて非常にやりやすかった。また、討論の内容も、様々な観点から意見が出され、自分の知らない新たな見方を知り、深く9条について考えることができた。また、世間では、改憲派というと右翼だとか、戦争したがりだとかいう安っぽい議論がなされているが、この討論会では、どうすれば、今の日本が目指すべき方向に行くのかを考えたり、憲法について色々と考えたりしたうえで、憲法9条はもう今の日本の実情に合っていないという結論となったのだと感じた。

最後に、一人だけで参加したため非常に緊張したが、何度か意見を述べることができ、討論に参加できたことはいい経験になった。いずれ、憲法について様々な形で討論をする機会は出てくると思うが、もっと調べを進めたうえで参加し、より積極的に議論に参加できるようにしたい。