2023年 12

12月の校長メッセージ

 夏時間が終わったのもあるでしょうが、最近はさらに日が落ちるのが早くなり、補習校内でのあいさつも『こんにちは』から『こんばんは』に変わりました。いまだ秋のような日が続くなか、今年も無事に学芸会開催をすることができました。この一か月、補習校内は、学芸会に向け大変活気のあるそし雰囲気であふれていました。この一日のためにひと月も前から多くの皆様のご協力をいただきました。生徒達から保護者から、役員会からそして教師会まで、学校全体が一つになって物事に取り組むという空気、雰囲気はとても素晴らしいものだと改めて感じました。最も大きな行事の一つ学芸会、今年も無事にそして大成功のうちに終えることができました。保護者の方々、役員会の皆様、TAの皆様、教師一同、そしてすべての子ども達が一丸となったこの一大行事、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました。特に役員会より学芸係の中心となって頑張っていただいた岩川さん、稲垣さん、そしてドノバンさん、そして、この学芸会のためにお手伝いを名乗り上げてくれたボランティアお手伝いの皆様には、深い感謝の念でいっぱいです。ありがとうございました。

毎年のようにこの学芸会という大きな行事を終えると、子どもたち一人一人に自信がみられ、そしてクラスとしての団結もしっかりとします。また、学習に対する集中力が持続しています。今年度後半の学習活動をさらに充実して送れるようになる以上の様子は、学芸会という行事に向かって頑張った経験、学芸会という行事を終えた達成感、そしてその体験といったもの全てがプラスに働いている結果と言えます。改めて、学芸会というものは、学習効果も絶大なものだということをもみなさんにしっかりと理解していただきたいと思っております。

それでは、昨年に続き大盛り上がりだった今年の学芸会を振り返ってみましょう。幼稚園は、年中さん年長さんが、一緒になって大所帯のかわいい歌を交えたしっかりした劇を見せてくれました。小人さんも靴屋さんも、時報の皆さん?もしっかりセリフを言えてました。小道具も素晴らしかったですね。一年生は、一組二組一緒になって、中学生をエキストラにかわいいねずみをしっかりと演じてくれました。演技も歌も上手でしたね。二年生も、一組二組合同で行いました。うどんを作るという新しい形式の台本の劇をコミカルにしっかりと演じてくれました。歌もよかったですね。三年生は、聞き耳頭巾の話を素晴らしい演技力で演じてくれました。聞き耳頭巾をかぶっているときとそうでないときでの演技の違いが面白かったですし、よかったですね。四年生は、ごんぎつねという悲しいお話をシリアスに演じてくれました。ごんがうたれた時には、観客がシーンとなるほど、みなこの劇に魅了されていましたね。休み時間を挟み、五年生は、浦島太郎をテンポ良く繰り広げてくれました。音楽や早口言葉をまぜエンターティメント性にあふれ大変楽しかったです。早口言葉の時は、盛り上がりましたね。六年生は、授業でやった鳥獣戯画をヒントに、巻物に書かれた三匹の話を中心に劇を進めました。そのアイデアもさることながら一人ひとり長い長いセリフを覚えしっかりと言い、演技をする姿が印象的でした。六年生は、さらに学芸会のはじめ、おわりの言葉の責をしっかり果たしてくれました。中学一年生は、前日から急病で角谷先生が参加できないというアクシデントの中、それを全く感じさせないしっかりとした演技を見せてくれました。ここから、演技力もさらに上がっていき、さすが中学生という雰囲気を作ってくれました。中学二学年は、迫真のナレーションで、サスペンス風な、かつエンターテインメント性あふれる劇を披露してくれました。演技も素晴らしかったですね。大トリを努めてくれた中学3年生は、アクシデントが実はあったのですがそれがわからぬ程に、セリフ、演技、落ち着いて堂々と劇を披露する姿はさすがのものがありました。面白かったですね。そして、中学校三年生の皆さんは、学芸会全体を通して一つ一つの題目を感情をこめて説明、案内してもらいました。学芸会の雰囲気をしっかり作り上げてもらいました。ありがとうございました。とお礼を言わせてもらいます。

 昨年も言わせていただきましたが、真の「学芸会の成功」は、学芸会を通しての経験と自信をしっかりと補習校の学習につなげていくことにあります。残りも三分の一となった2023年度の補習校生活、教師一同さらに充実した学習活動を展開していきたいと思っています。そしてそれは家庭学習においても同じことが言えます。ご家庭での宿題の指導、お手伝いなどのサポートの方さらに張り切ってぜひともよろしくお願いいたします。


さて、二学期も最後の月を迎えることとなりました。12月は22日までの4回が予定されています。そしてこの月が重要であるのは、個人面談が行われるということです。そのスケジュールは担任よりお知らせがあると思いますが、この個人面談というのは、来年度の進級に関して担任と保護者が話し合うことがメインとなります。  

この進級に関して毎年ここでお話しをしておりますが、今年も少しお話しさせていただきます。進級には、エドモントン補習校ではその判断の基準というものがあります。最大の学力判定の目安としているのは漢字テスト、単元テスト等で合格点(60%以上)が取れているかということです。それに加え、きちんと授業参加 (授業で教師の指示が理解できる、教科書を音読して理解できる等)ができているかどうか、宿題を毎週提出しているかどうかが問われます。そういったことを踏まえたうえで、お子様の補習校での進級を考えるとき、担任の教師の意見を最大限に尊重していただければと思っております。私ども教師一同、週一回の授業日以外でも常に受け持ちの子どもたちのこと、もしくは次の授業展開、宿題について頭を悩ませ、そして教師間でもそのことをよく話し合っております。進級に関しましても保護者の皆様の関心が高いのと同様、教師会でも折につけ話し合いをしています。そうした教師達と保護者の方々で話し合いをすることで少しでも、お子様/生徒にとって「日本語を学ぶ」という最適な場所の提供を実現していきたい、そう思っております。

保護者と教師がコミュニケーションをとることは「家庭と学校が一緒になって生徒の日本語の勉強をすすめる」という大前提においてもっとも大切なことだとおもわれます。また、先ほど学芸会のところでも述べたように、これから子ども達は、さらにそして急速に学習面で伸びを見せてくる時期でもあります。そういったことを踏まえて、これから先の学習活動に前向きに取り組めるようなそんな個人面談にいたしますので、是非この機会を有意義にご活用いただけるようよろしくお願いいたします。 12月22日は、終業式を予定しております。そしてこの日をもって2学期の終了となります。

長いメッセージとなりましたが、最後にもう一つ。先日の学芸会におきまして、カルガリー日本領事館の領事主席中垣朋博様に来賓としてご観覧に加わっていただきました。中垣様は、大変楽しみに来られたとのことで、『とにかく生徒さんの皆さんがあんなにしっかりと幼稚園の小さい子から中学生の大きな生徒さんまでまで堂々と日本語を操って、素晴らしい演技力で学芸会をやられててびっくりしましたし、予想をはるかに超えた素晴らしいものでした。本格的な舞台で雰囲気も素晴らしかった。また是非来年も来たいけど12月で帰国となるのが残念』と言っていただきました。そしてさらに、『本格的な舞台、本格的な劇、役員の皆様、保護者の皆様、そして教師の皆様の努力サポートは素晴らしいものだと思います。この中で披露できる生徒の皆さんは、大変幸せですね。そしてとても良い思い出となるでしょうね』とも言っていただきました。このエドモントン補習校で、いかに生徒が、教師が、そして保護者の皆様が補習校の活動に正面からしっかりと取り組んでいることをお見せすることができそしてそれをしっかり理解、ほめていただき、補習校にかかわるものとして大変うれしく思いました。そういった意味でも特別な日になりました。皆様にもぜひ知っていただきたくここに記しました。

二学期最後の月です。充実した補習校生活を送り、2023年の最後を有終の美で飾りましょう! 




校長 坂口 宗 

sakaguchi.kouchou.edmonton@gmail.com