トークイベント:李琴峰「独舞」を語ろう 越境するレズビアン文学


日本在住の台湾人・李琴峰さんが、レズビアンを主人公に、初めて日本語で書いた小説「独舞」が、2017年第60回群像新人文学賞優秀作に選ばれました。台湾では特に1990年代以降、性的マイノリティを描く、あるいは性的マイノリティが描く、いわゆる「同志文学」が盛んですが、「独舞」はそれら豊かな蓄積を継承しつつ、日本文学、さらに中国の古典・近代文学からも養分を得て、これまでの日本文学にはない新たなレズビアン文学の世界を展開しています。また、現代中国語や伝統的な漢詩文を大胆に取り入れた文体で「日本語」の境界を揺るがし、主人公には台湾、日本、アメリカ、中国、オーストラリアを横断させながら自らの生/性に向き合わせています。国家や言語の枠組みを越境する李さんの試みには、性のあり方だけでなく、文学をいかに多様な地平に開いていけるか、といった問題提起がうかがえます。

このたび、性の多様性と文学の可能性を、皆さまとご一緒に考えていこうと、読書サロンと虹色とんちーの共同企画で、李琴峰さんをお迎えし、トークイベントを行うことになりました。対話者は、東京で2013年2月から「読書サロン」を主宰し、性的マイノリティを応援する世界の小説を読み続けてきたティーヌ、東京都多摩地区を中心とする性的マイノリティ支援・啓発団体虹色とんちーのメンバーで比較文学・台湾文学研究者の橋本恭子です。

日時:2017年9月23日(土) 14:00〜17:00

場所:早稲田大学 戸山キャンパス36号館682教室

定員:なし

参加費:無料

参加希望者はこちらのフォームにご記入ください。