ヤッペ法について

ヤッペ法:Yuzpe

ヤッペ法とは、プラノバールという中用量ピルを使って行う、緊急避妊の方法です。

排卵日前後の危険な時期に、避妊を忘れたり、コンドームが破れてしまったり、無理やり射精されたり、望まない妊娠の心配がある時に行う緊急的な処置です。

以前は、プラノバールと同じ内容で、ドオルトンというピルがバイエル薬品から販売されていましたが、2008年3月で販売中止になっています。

ドオルトン販売中止のお知らせ

2011年5月に、緊急避妊専用薬として『ノルレボ』が販売されるまで、日本には、公式に承認された緊急避妊用の薬剤はありませんでした。

なんと、つい最近まで、世界各国では当たり前の、『緊急避妊』が、日本では公式には認められていませんでした。

そのため、避妊に失敗したり、暴行等による望まない形での妊娠を避ける必要がある時には、医者の判断と責任で、月経困難症や子宮内膜症などの治療に用いる中用量ピルを、緊急避妊のために使っていたのです。

具体的には、1錠中に、

ノルゲストレル(0.5mg)とエチニルエストラジオール(0.05mg)を含む、【黄体・卵胞ホルモン配合剤】を使用します。

正式名称は、【ノルゲストレル, エチニルエストラジオール】です。

ノルゲストレルは、合成の黄体ホルモンです。

エチニルエストラジオールは、合成の卵胞ホルモンです。

緊急避妊の先進国のフランス、イギリス、ドイツ、アメリカ等では、医師の処方箋がなくても、街中のドラッグストアで、緊急避妊用のピルが買えるというのに・・・

ですが、ヤッペ法で使われる中用量ピルは、ホルモン含有量が多く、吐き気や嘔吐、頭痛などの副作用が、高い頻度で起こっていました。

ノルレボ法とヤッペ法の比較

ヤッペ法の作用機序

作用機序、つまり、「どういう働きで、避妊ができるのか?」は十分に解明されていません。

有力な見解は

排卵を抑制したり、遅らせることで、精子が卵子と結合するタイミングをずらした結果、避妊に至る

ということです。

言い換えれば、

受精してしまった受精卵が、子宮内膜に着床することを防ぐのではなく、

排卵の時期をコントロールすることで、受精卵を作らせない

ということです。

精子(ザーメン)の寿命は2~3日なので、その間に、卵子と出会えなければ、受精の機会(チャンス)はなくなる訳です。

ヤッペ法による緊急避妊の具体的な方法

一般的には、『プラノバール』という中用量ピルがよく使われます。

普通のピルと違い一時的な仕様なので明らかに妊娠している人以外は使っても大丈夫です。

使用薬剤

プラノバール(PLANOVAR)

一般名=ノルゲストレル, エチニルエストラジオール

欧文一般名=Norgestrel, Ethinylestradiol

薬効分類名=黄体・卵胞ホルモン配合剤

含有成分=1錠中

  • 日局ノルゲストレル 0.5mg
  • 日局エチニルエストラジオール 0.05mg

服薬方法

避妊をしないでの性行の後(妊娠の危険のあるセックスの後)

  1. 72時間以内に2錠
  2. その12時間後に2錠

を、内服します。

1回目は、早ければ早いほど効果があります。

費用

健康保険は使えません。

薬の値段は高くないため、初診料や診察料を加えると、5000~10000円程度です。

ピルと健康保険

副作用

吐き気・嘔吐・頭痛・むくみ・めまい・胸の張り等

ノルレボ法とヤッペ法の比較~副作用