オーソ777

オーソ®777-21・28は、

米国ジョンソン・エンド・ジョンソン グループの製薬会社であるオーソ・マクニール社(Ortho-McNeil Pharmaceutical Incorporated)により開発されたものです。

日本国内においてはヤンセンファーマ(当時、ヤンセン協和株式会社)が1999年6月に低用量経口避妊薬として承認を取得したものです。

オーソには、オーソMとオーソ777があります。

オーソM=

オーソ777=三相性・第一世代ピル

三相性経口避妊薬は、避妊効果を維持しながら副作用を減らすため経口避妊薬のホルモン量を低用量化し、

かつホルモン量の不足が原因となる副作用(破綻出血の発現)を防ぐために考案されました。

月経周期中の女性のホルモン動態を考慮し、投与周期中のホルモン含有量を3段階に調節した経口避妊薬です。

エチニルエストラジオール0.035mg日、ノルエチステロンは0.5mg、0.75mg、1mgと7日ごとに増量しています。

つまり前半はエストロゲン優位に、後半はプロゲストーゲン優位にする目的でエストロゲン量を固定し、プロゲストーゲンを3段階で増量させたものです。

用法・用量

月経の第1日目から1日1回1錠を毎日一定の時間に21日間(白色錠7日間→淡橙色錠7日間→橙色7日間)服用し、その後7日間休薬します。以上28日間を1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、29日目から新しいシートの服用を開始し、以降この周期を繰り返します。必ず指示された服用方法に従ってください。

服用開始日が月経第1日目から遅れた場合、服用を開始した最初の1週間は他の避妊法を併用してください。

飲み忘れた場合、飲み忘れが1日であれば、気付いた時点で飲み忘れた1錠を直ちに服用し、さらにその日の分も通常どおりに服用してください。すなわちその日は2錠服用することになります。2日以上連続して飲み忘れた場合は服用を中止し、次の月経を待って新しいシートで再び服用を開始してください。なお、この場合は妊娠する可能性が高くなるので、その周期は他の避妊法を使用してください。

誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。

医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。

生活上の注意

  • 健康食品であるセイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品は、この薬の作用を弱める可能性があるため、摂取は控えてください。
  • 年齢(35歳以上)や喫煙量(1日15本以上)により心血管系の重篤な副作用(静脈血栓症、肺塞栓症、心筋梗塞、脳卒中など)の危険性を高めると報告されています。したがって、35歳以上でこの薬を服用する場合は、禁煙してください。
  • 長期間服用する場合には問診と検診(血圧測定、臨床検査、乳房・腹部の検査)を6ヵ月毎に、子宮頸部の細胞学的診断を1年に1回受け受けます。必ず指示された検診を守ってください。なお、乳癌の検査は、自己検診を行ってください。
  • 月経が1周期来ないときでも、次の周期は通常どおり服用を続け、医師に相談してください。2周期続けて月経が来なかったり、説明どおりに服用せずに月経が来ないときは、妊娠の可能性もありますので、直ちに医師の診察を受けてください。
  • 激しい下痢または嘔吐が続く場合はこの薬の成分が吸収されにくくなり、妊娠する可能性が高くなりますので、他の避妊法を併用し、医師または薬剤師に相談・報告してください。
  • HIV感染(エイズ)および他の性感染症(例えば梅毒、性器ヘルペス、淋病、クラミジア感染症、尖形コンジローム、腟トリコモナス症、B型肝炎など)を防止するものではありません。これらの感染防止にはコンドームの使用が有効です。
  • 角膜厚の変化などにより、コンタクトレンズがうまく調整されないため、視力・視野の変化、装用時の不快感がみられる場合があります。

この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)

主な副作用として、吐き気・嘔吐、頭痛、乳房痛、下腹部痛、不正性器出血、発疹、視力障害、黄疸(皮膚や目が黄色くなる)、浮腫、体重増加などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

飲みはじめに、不正出血、吐き気、頭痛、乳房の張り、乳房痛などがよくみられます。これらはホルモン環境が一時的に変化するためと考えられますので、それほど心配いりません。2~3カ月続けて体が慣れくれると、しだいに軽快してくるものです。不正出血は、飲み忘れでもよく起こりますから注意してください。

重い副作用はまずありませんが、ごくまれに血栓の病気を悪化させたり、その引き金になることがあります。血栓症は、血液の固まりで血管が詰まることで起こります。生じる所はいろいろです。手足、とくにふくらはぎの痛みやシビレ、激しい頭痛、突然の息切れ、急に視力が落ちるといった症状が前触れとなります。万一、そのような症状があらわれたら、すぐ医師に連絡してください。

発生頻度はきわめて低いものの、長期使用において、乳がんと子宮頸がんの発症リスクが少し高まる可能性があります。乳がんについては、自己検診の指導を受け、定期的に自己チェックをおこなうとよいでしょう。不正出血が続く場合は、子宮がんの検査をおこなう必要があります。いずれにしても、半年ないし1年に1回、これらの検査を含めた定期検診を受ければ安心です。

【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください

血栓症..手足とくにふくらはぎの痛み・はれ・むくみ・しびれ、突然の息切れ・息苦しい、胸の痛み、急に視力が落ちる、視野が欠ける、目が痛む、頭痛、片側のまひ、うまく話せない、意識が薄れる。

アナフィラキシー..発疹、じんま疹、全身発赤、顔や口・喉や舌の腫れ、ゼーゼー息苦しい。

【その他】

吐き気、食欲不振、腹痛、下痢

予定外の出血(点状出血、破綻出血)

乳房痛、乳房緊満感

むくみ、にきび

卵胞ホルモンと黄体ホルモンを補充することで、性腺刺激ホルモンの分泌が抑制されます(負のフィードバッグ)。その結果、卵胞が大きくならず、排卵が起こらなくなります。

黄体ホルモンの作用で子宮内膜の増殖がおさえられます。万一、排卵・受精したとしても受精卵が着床しにくい状態がたもたれます。

子宮の入口付近の頚管粘液の粘度を高めて精子の侵入を防ぐ効果もあります。

【備考】

避妊効果以外にも体にプラスの効果、すなわち「副効用」があります。生理痛や生理不順の解消につながりますし、長期的には卵巣がんの予防効果も期待できます(乳がんなど一部の女性がんは、逆にやや増えることが知られています)。医師の判断によっては、月経困難症(強い生理痛)や子宮内膜症などに応用されることがあるかもしれません。

特徴 経口避妊薬は、避妊効果を持たせながら、ホルモンの量をぎりぎりまで少なくしてあります。このことから「低用量ピル」とも呼ばれます。用量が1種類で飲み方が簡単な1相性ピルのほか、自然なホルモン分泌パターンに近づけた2相性ピルや3相性ピルがあります。配合成分とその特徴は以下です。

卵胞ホルモン薬/エチニルエストラジオール(EE)..全ての製品で共通。一周期当たりの総量は0.765mg。

黄体ホルモン薬/ノルエチステロン(NET)..第1世代の黄体ホルモン薬で、長年の使用実績がある。黄体ホルモン活性が弱いので、やや多めの量となる。いくぶん不正出血を起こしやすい。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

低用量ピルは、有効成分をぎりぎりまで少なくし、必要最少量で避妊効果を発揮しています。このため、飲み合わせによる作用の減弱にとくに気をつけなければなりません。カゼや歯科治療をふくめ病院にかかるときは、ピルを使用していることを必ず伝えてください。

次にあげる薬剤や健康食品と併用すると、この薬の避妊効果が低下したり、不正出血を起こすおそれがあります。併用のさいは、他の避妊法を追加したほうが確実です。たとえば、結核の薬のリファンピシン(リファジン)、てんかんの薬のフェノバルビタール(フェノバール)やフェニトイン(ヒダントール、アレビアチン)、カルバマゼピン(テグレトール)、抗ウイルス薬のテラプレビル(テラプレビル)、多くの抗生物質や抗エイズウイルス薬、健康食品のセイヨウオトギリソウ( セント・ジョーンズ・ワート)などに注意が必要です。

逆に、作用増強をもたらす薬剤として、抗真菌薬のフルコナゾール(ジフルカン)やボリコナゾール(ブイフェンド)、解熱鎮痛薬のアセトアミノフェンなどがあります。

併用薬の作用が弱くなってしまう飲み合わせも考えられます。たとえば、各種血糖降下薬、子宮内膜症治療薬のブセレリン(スプレキュア)、抗てんかん薬ラモトリギン(ラミクタール)、解熱鎮痛薬のアセトアミノフェン、鎮痛薬のモルヒネ(MSコンチン)などと併用した場合、これらの作用が弱まる可能性があります。

一方、併用薬の作用が増強する飲み合わせとしては、プレドニゾロン(プレドニン)など各種副腎皮質ホルモン、三環系抗うつ薬、パーキンソン病治療薬のセレギリン(エフピー)、免疫抑制薬のシクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル)、喘息治療薬のテオフィリン(テオドール)、胃炎・胃潰瘍治療薬のオメプラゾール(オメプラール、オメプラゾン)、筋緊張緩和薬のチザニジン(テルネリン)などがあげられます。

【使用にあたり】

最初の1週間はコンドームなど他の避妊法を併用してください。確実な避妊効果が得られるのは1週間後からです。規則的に続けることで避妊効果が発揮されますから、飲み忘れなく 決められた順序で毎日一定の時刻に飲んでください(7日間を休薬するタイプもあります)。

もしも飲み忘れて、翌日までに気づいた場合は、直ちに飲み忘れたぶんを服用し、その日の錠剤も通常どおりに服用してください。ただし、28タイプの偽薬(7錠)は飲み忘れても問題ありません。

2日以上連続して飲み忘れた場合は服用をいったん中止し、次の月経を待ち服用を再開してください。その周期はコンドームなど他の方法で避妊する必要があります。なお、飲み忘れが増えると、避妊に失敗する確率が高まります。経口避妊薬使用開始1年間の飲み忘れを含めた一般的使用における失敗率は9%との報告があります。

飲み始めの不正出血や吐き気は、徐々になくなることが多いものです。

万一のことですが、血栓症の発現に注意が必要です。緊急を要する症状としては、急激な足の痛み、突然の息切れ、胸の痛み、激しい頭痛、視野の異常などです(副作用の項参照)。このような場合は、直ちに救急病院を受診し、この薬を飲んでいることを伝えてください。それほどでなくても疑わしいのであれば、いったん服用を中止し医師と連絡をとるようにしましょう。

妊娠を希望する場合は、ピルの服用を中止すれば、まもなく自然な排卵と生理がもどってきます。その後、通常どおりの妊娠、出産が可能です。

単回投与

健常成人女性にノルエチステロンとエチニルエストラジオールの含有比が異なる3製剤(白色錠、淡橙色錠、橙色錠)を単回投与した場合、血清中ノルエチステロン濃度は、投与後1.1〜1.4時間(Tmax)で最高値(Cmax:7.4〜11.4ng/mL)に達した。その後二相性の消失を示し、β相の半減期(T1/2、β)は6.1〜6.6時間であった。血清中エチニルエストラジオールのTmaxは1.1〜1.4時間であり、Cmaxは109.7〜154.7pg/mLであった。その後、二相性の消失を示し、T1/2、βは8.6〜12.0時間であった。

反復投与

健常成人女性にノルエチステロンとエチニルエストラジオールの含有比が異なる3製剤を7日間ずつ計21日間反復投与した場合、血清中ノルエチステロン及び血清中エチニルエストラジオール濃度は、それぞれ投与後1時間でほぼ最高値に達した。血清中ノルエチステロン濃度は21日頃まで上昇し、投与後4時間以降の半減期は9.7時間(平均)であった。血清中エチニルエストラジオール濃度は15日頃までゆるやかに上昇し、その後ほぼ一定になった。投与後4時間以降の半減期は11.0時間(平均)であった。最終投与後48時間の血清中ノルエチステロン及び血清中エチニルエストラジオール濃度は多くの症例で検出限界以下となった。

経口避妊薬

ピルまたはOral Contraceptives(OC)とも呼ばれ、1錠中に2種類の女性ホルモンを含有している錠剤です。

その成分は、合成卵胞ホルモン(エストロゲン)と合成黄体ホルモン(プロゲストーゲン)です。

月経周期(menstrual cycle)の一定期間服用することにより、主に排卵を抑制して避妊効果を発揮します。

低用量経口避妊薬

1錠あたりのエストロゲンの含有量が50μg未満の経口避妊薬のことを低用量経口避妊薬といいます。

プロゲストーゲン量については一律の規定はありませんが、従来に比べ低用量化されています。

避妊効果を維持しつつ経口避妊薬の副作用を減らすよう含有ホルモンの低用量化がすすめられました。

現在、国内で避妊目的で使用されることもある中・高用量混合ホルモン薬は、

本来は月経困難症などの治療に使用されるもので、避妊の適応がなく低用量経口避妊薬に比べてホルモン含有量が多いものです。

三相性経口避妊薬、一相性経口避妊薬

低用量経口避妊薬には、投与周期中のホルモン量が同じ一相性経口避妊薬とホルモン量を3段階に調節した三相性経口避妊薬があります。

三相性経口避妊薬は、避妊効果を維持しながら副作用を減らすため経口避妊薬のホルモン量を低用量化し、

かつホルモン量の不足が原因となる副作用(破綻出血の発現)を防ぐために考案されました。

月経周期中の女性のホルモン動態を考慮し、投与周期中のホルモン含有量を3段階に調節した経口避妊薬です。