Duplex house connected by Doma

Principal-in-charge : Fujino Takashi

Project team : Negishi Akira MoritaTatsuya

General Contractor : Omnibus Inc.

Design : 2013.5 - 2013.11

Construction : 2014.3

Structural system : wood

Story : 2 stories

Total floor area : 202.03㎡

Program : house

SHINKENCHIKU JUTAKUTOKUSHU 2017.2

土間繋ぎの二世帯

担当 : 藤野高志 根岸陽 森田達也

施工 : オムニバス

設計期間 : 2013.5 - 2013.11

竣工 : 2014.3

主体構造 : 木造

階数 : 地上2F

延床面積 : 202.03㎡

用途 : 住宅

新建築住宅特集2017年2月号


二世帯を繋ぐ土間

かつてクライアントが親と一緒に暮らした住宅.実家を離れ,結婚し,子供が生まれ,ふたたび老いた両親と暮らすために家族と共に家に戻る決意をした. 二世帯住宅への改修計画. 求められたのは二世帯の適度な繋がり.一つ屋根の下で,相互の暮らしを尊重し合いながら,気配を感じていられるような関係性である. そのために,まず家の内部空間を完全に2つのエリアに分割し,それぞれのエリアを親世帯,子世帯の要望にあわせて注意深く改修を施した.お互いが気兼ねなく暮らしてゆくために,自分たちだけの領域でリラックスできる生活を送れるようにと考えたためだ.家の中での各自のエリアが明確になると,意識を外へ開こうとする余裕が生まれ始める. そうした上で,ここではさらに住宅の南側にささやかな土間空間を付け加えた.そこから住宅全体へ柔らかな光と心地よい風を取り込んでいる.この外のような土間空間は,洗濯物を干したり,子供が遊んだり出来る二世帯唯一の共有空間となる. 二世帯それぞれの部屋は土間へと繋がっており,お互いの意識の輪郭線を広げていくことが出来る.この土間があることで,二世帯の家族どうしが気兼ねなく一緒に過ごせる距離感がもたらされる. 家の外観と,軸組にはあまり手をつけず,過去と現在の生活を連続させながらも,子供と老夫婦が土間で戯れる,この先の未来を想起させるような改修となった.