東日本大震災 災害ボランティア報告

Post date: Nov 11, 2011 1:16:20 AM

■東日本大震災で被災した岩手県大槌町へ災害ボランティアとして、4月3日~8日までフローラ代表として3名で行かせて頂きましたので、報告いたします。

皆様もご存知かと思いますが、この地区は津波の被害と火災にみまわれ、沢山の方々が犠牲になられました。町役場が被災し、町長さんはじめ役場職員の方も大勢犠牲になり、行政機能がまったく機能しなくなった所です。

4月6日現在で死亡が確認された方は568名、いまだ行方不明となっている方は1,068名に及び、沿岸から町並は壊滅的な状態で悲惨な現場がまだそのままの状態で残され、その光景に言葉も出ない状況でした。

私達がボランティアで行かせて頂いた所は『あかね会ケアプラザ大槌』という、山間ににある老健施設でした。

震災当日には、避難して来た方で一時は600~700名程になったそうですが、私達が訪れた際には365名の方が避難所としてこちらのホールで生活されていました。

施設定床数は104名で、緊急避難入所者は40名、4人部屋等を6名で使用している状況でした。

入所された方にお話を伺うと、「着の身着のままで避難して来たので、着替えもなく困っている。」「身体が不自由で2階に寝ていたが、首まで波に浸かり、水が引けた後に救助された。」「デイケアサービスを利用中だったため、津波を逃れることが出来たが、利用日でなかったら自分は流されていただろう。妻の行方が分からない。」等、ほとんどの方が被災されて家も無くしていることがわかりました。

また、施設職員の40名ほどの方が同じように被災し、家族を亡くされたりと、避難生活を送りながら仕事を続けておられました。

私達の活動として、施設内での業務・ケアを職員と一緒になり行動させていただきました。食事・排泄・清潔面においても、施設内の設備機器が完全に回復されておらず、通常のケアがまだまだ充足されていない現状でした。

その中でボランティアスタッフが増えた事で、細やかなケアが可能になったと思われます。

また、震災後より体調を崩されている入所者様もおられ、発熱・下痢・食欲不振等の対応に医師・看護師・栄養士・介護スタッフ等一丸となり取り組んでおられ、看護師としてできる範囲での援助をさせていただきました。

被災地の方の為に何か役に立ちたい・自分に出来ることはないかという思いで現地に入らせて頂きましたが、想像を絶する状態を目の当たりにし、また被災しながらも一生懸命ケアにあたられている職員の方々、そして温かく迎えてくださったその姿勢に感極まる思いで一杯になりました。

ボランティア最後の日、入所者様とスタッフの方々に挨拶に伺うと、ねぎらいや励ましの言葉を頂き、反対に元気と勇気を頂いて来たように感じております。まだまだ復旧・復興には時間がかかると思いますが、早く皆さんの幸せに満ちた本当の笑顔が戻ることをお祈りするばかりです。

最後に、貴重な体験をさせて頂いたフローラ代表・職員の方々に感謝申し上げます。

※このボランティアの様子は4月19日の房日新聞2面にも掲載されております。