うつ病から回復するための3つのポイント

うつ病の治療において、基本的に重要なのは

  1. 生活面
  2. 心理面
  3. 薬物療法

の3つです。

うつ病治療~生活面

「身体の休息」ということが、一番大切です。

物理的な休息、つまり仕事を休み、横になっている(ごろごろする)、というのが、初期には基本的に大事です。

また昼に眠らず、夜に寝る、という昼夜のリズムを崩さないことです。

うつ病を回復させようと思っても、飲酒やカフェイン摂取が過度になることは避けましょう。

回復期には適度な運動も、無理のない範囲で行うようにしましょう。

うつ病治療~心理面

「心を休ませること」を考えます。

嫌な状況から物理的、時間的な距離を、できる限り取るようにします。

仕事のことを考えない、苦手な人の顔を思い出さない、言われたことを思い出さない、などを心がけます。

そして、正しい対策をすれば、うつ病は治る病気なのだと、とにかく信じることです。

ひどく悲観的な考えや、自分でも偏っているかなと感じるような考えが生じてきた場合には、「この他にどんな考えが出来るかな」と他の可能性を出来るだけ沢山思い浮かべましょう。

そもそも、物事には絶対の正解などは無いのだ、と考えることです。

過去の出来事へのこだわり、特に恨みつらみ、行き過ぎた自負心も、うつ病を長引かせることがあります。

「こうあるべきだ」という硬い考えは、それがたとえ正論だとしても、自分を縛ることになりかねません。

ある点ではいい加減な考え方、「できないものはしょうがない」くらいに考えることも必要かもしれません。

あまり人と比較しないことも大事です。

かなり回復してきた場合にも、多少は悪くなったり、また良くなったりの揺らぎが生じますが、これは良くなる兆しなのだ、と考え、焦らないことです。

回復期には人の言う事に特に過敏になりがちですが、「人はいろいろ何の気なしに言うものだ」と考え、あまり解釈をしない方が良いと思います。

うつ病治療~薬物療法

抗うつ薬は、うつ病の症状やタイプによって、有効な薬が異なりますが、体質に合っていた場合、とても頼りになる存在と言えるでしょう。

ただ、副作用や逆作用(たとえば、かえってイラつきがひどくなるなど)が出ることもあり、効果があったとしても、中止がしにくい場合もあるなど、うつ病治療薬の使用法は決して簡単ではありません。

したがって経験があって、信頼の置ける医師によって行われるべきであり、そのような医師からしっかりと説明を受けること、疑問があれば遠慮なく相談することが大事です。

最適な抗うつ薬の選び方

防衛医科大学 野村総一郎先生にうつ病を聞く 】より参照