神経伝達物質とは

神経伝達物質の種類

現在ではアセチルコリン、モノアミン(ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン)、各種神経ペプチド(P物質など)、各種アミノ酸(GABA,グルタミン酸など)きわめて多数が認められています。

今まで、

一つのニューロンは一種類の神経伝達物質しか有しないとする学説が主流でしたが、

現在では

単一の神経細胞に、複数の神経伝達物質が共存することが、知られています。

ただし、神経間の伝達様式には、『興奮』『抑制』しかありません。

また、、何故、多数の神経伝達物質が用意されているかは、明らかになっていません。

神経系のトランスポーター

神経系のトランスポーターには

  • 神経伝達物質トランスポーター
  • 小胞性トランスポーター

が存在します。

神経伝達物質がシナプス間隙に放出され、残されたままだと、いつまでも伝達が続くことになります。

その為、神経伝達を停止する機構が、存在しなければなりません。

それがプレ側(pre側:神経終末)のシナプス膜に存在する神経伝達物質トランスポーターです。

シナプスについて神経伝達物質トランスポーターと再取り込み

例えば、

薬物中毒で有名なコカインは、

  1. ドーパミントランスポーターと結合してドーパミンのPre側シナプスへの取り込みを阻害します。
  2. すると、シナプス間隙にドーパミンが蓄積します。
  3. その結果、Post側シナプスの反応が過剰になります。

コカイン中毒による幻覚・快感等の精神症状は、上記のような作用によって、起こります。